NEWS NO.174(2015年度)
酪農大オリジナルワインへ向けて始動!
本学では、地域の農産物を使い、微生物のもつ機能を活用して食品を製造する研究を行っており、今年度から、発酵学を学ぶ学生への教育、発酵現象の探求研究を目的として酒類製造免許を受け、地元のブドウや酵母を使ったワイン作りに向けて、研究を開始しました。
食と健康学類の山口昭弘教授(応用微生物学研究室)、石井智美教授(臨床栄養管理学研究室)、阿部茂教授(食品企画開発論研究室)の3名は、2015年9月に札幌東税務署より、酒類の試験醸造免許を受け、その後、各研究室では、市販のブドウ、リンゴ、ナシ、カキを原料として、購入した醸造用酵母を使ってワイン(果実酒)やシードルの試験醸造を行うほか、バラや小果実から分離した酵母でワイン(果実酒)を試作しています。
将来的には、学園内で栽培されたブドウと学内で採取した酵母を使って、本学の特徴を活かしたオリジナルワインの醸造を目指しています。
1月16日(土)には、山口教授、石井教授、阿部教授が、小樽運河ターミナルにある「北海道・ワインセンター」を訪問し、北海道産ワインのテイスティングを行い、レクチャーを受けました。
NPO法人ワインクラスター北海道が運営する「北海道・ワインセンター」は、道産ワインに関する情報発信とワインツーリズムの拠点として、2015年4月に小樽運河ターミナル1階にオープンしました。
道産ワイン試飲付きのセミナー「ワイン・テイスティングアドベンチャー」に参加した教授らは、以前、余市ワイナリーで醸造責任者を務め、現在はワインクラスター北海道に所属する園田稔氏から、テイスティングをしながら北海道産のワインの歴史や主なブドウ品種、栽培や醸造の特色、各ワイナリーのこだわり、それぞれのワインの外観・香り・味わいと料理との相性など、さまざまな角度からレクチャーを受けました。活発な質問が飛び、今後の研究に大いに役立つ情報や示唆を得ることができました。
山口教授は、「ブドウの栽培、天然酵母の分離、ワイナリーとの連携による製造など、課題は多いですが、一歩ずつ前に向かって進んで行きたいと考えています。これからも、酪農大オリジナルワインへ向けての動きをホームページなどを介して、定期的にお知らせしたいと思います」と話しました。