NEWS NO.112(2014年度)
エクステンションセンター生涯学習課は、11月17日(月)、山形県天童市のNOSAI山形中央大ホールにおいて「第48回酪農公開講座-牛の飼養環境を考える-」を開催し、110名の参加がありました。 同講座は、大学の教育・研究の成果を実際の酪農経営に役立ててもらうことを目的として、毎年、道内外で開催しており、山形県での開催は1993年以来約20年ぶりとなりました。 開会にあたり、主催者を代表し干場信司学長は「山形県では循環型酪農を実現すべく、稲発酵粗飼料や飼料用米、稲わらの飼料活用、さらには食品残さ物を活用したエコフィードなどの利用、また放牧酪農牛乳の生産など、大学と同じ方向を向いていると感じています」と挨拶しました。また、開催地代表として、山形県農業共済組合連合会青柳長一郎会長理事は、「酪農家の人たちばかりでなく、その時々に岐路に立つ指導者たちにも大きな示唆を与えていただけるものであり、酪農公開講座の開催に厚く御礼申し上げます」と挨拶されました。 講演内容については地元からの要請を受け、講演1では農食環境学群泉賢一准教授が「環境にやさしい牛の飼い方とは-ルーメン環境を最適化する飼料給与戦略-」として、効率のよい酪農経営、ルーメン機能の最適化、飼料の給与方法等について話され、講演2では獣医学群及川伸教授が「乳牛の周産期疾病予防と飼養環境モニタリング」として、集団管理の必要性、飼養管理と疾病の問題、データ管理の方法等について話されました。その後、エクステンションセンター樋口豪紀次長を座長としたパネルディスカッションでも、専門的な質疑応答が行われました。また、終了後に回収したアンケートでも、「今後利用拡大が見込まれる稲発酵粗飼料や飼料用米のことが聞きたい」「全国各地で品質管理、給与方法については悩んでおり、それぞれの地に合わせた講座をお願いしたい」「肥育牛について聞きたい」などの意見が多く寄せられ、「酪農公開講座」開催の意義を改めて感じることができ、「第48回酪農公開講座」は無事終了しました。 酪農学園大学エクステンションセンターより(2014.11.24)