NEWS NO.76(2014年度)
第3回収穫感謝祭を開催
今年で第3回目となった収穫感謝祭が、9月27日(土)に開催されました。
本学では、建学の精神である「健土健民」思想(健全な大地は健全な国民を育む)への理解を深めるため、1年次に農場実習で作物栽培を行い、これを健土健民入門実習として位置づけています。この体験型学習によって食料と健康にわたる生命のつながりを体得し、それに感謝する気持ちを確認することを目的として、収穫感謝祭を実施しています。
行事はまず、藤井創宗教主任による礼拝から始まり、アメリカでの感謝祭の起源と、その意義について話し、祈りを捧げました。その後、干場信司学長が、「たくさんの支えがあったからこそ、この収穫が得られました。そのことに感謝しながら大いに楽しみましょう!」とあいさつしました。
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藤井創宗教主任 | 干場信司学長 | 収穫感謝祭学生実行委員 |
礼拝終了後は、基礎ゼミ単位での学生たちが、春の畑作りから野菜の収穫までの栽培記録や官能評価などを、ポスターにまとめて体育館に展示し、発表会を行いました。学生による投票の結果、最優秀賞には眞船直樹ゼミ(食と健康学類)の学生たちが作ったポスターが選ばれました。また、優秀賞には、阿部茂ゼミ(食と健康学類)、金高有里ゼミ(食と健康学類)、岡本実ゼミ(獣医学類)が選ばれました。
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ポスター会場 | ポスター発表 | ポスター発表 |
眞船直樹ゼミの14名は、トウモロコシのおいしさと育生環境がどのように関係しているかを調べるために、透明と黒の2種類のマルチ(※野菜の株元の土を覆うポリエチレンフィルム)を使って育てたトウモロコシの生育(草丈など)を調査し、官能評価を行いました。その結果、透明マルチを使ったトウモロコシが、黒マルチを使ったトウモロコシと比較して、甘さ、味の濃さなど7項目中4項目で上回りました。ポスターは、「おいしいトウモロコシは透明マルチから作られる!!」と題して、グラフを交えて調査方法や結果、考察までをわかりやすくまとめた力作でした。
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<最優秀賞>眞船直樹ゼミ | 眞船直樹ゼミの発表 | 眞船直樹ゼミ集合写真 |
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<優秀賞>阿部茂ゼミ | <優秀賞>金高有里ゼミ | <優秀賞>岡本実ゼミ |
また、本年度から、管理が優れていた畑に畑賞が贈られました。受賞したのは、丸山明ゼミ(循環農学類)、押谷一ゼミ(環境共生学類)、鈴木透ゼミ(環境共生学類)、横田博ゼミ(獣医学類)、森さやかゼミ(環境共生学類)の5つのゼミでした。
ポスター賞と畑賞を受賞したゼミには、干場学長より賞状と副賞が贈られました。
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丸山明ゼミ | 押谷一ゼミ | 鈴木透ゼミ |
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横田博ゼミ | 森さやかゼミ |
特別講演では、札幌グランドホテルの小泉哲也総料理長が「北海道の食」と題して、「北海道の食料自給率は200%を超えており、食材の宝庫です。しかし、中国への輸出の増加などから、北海道で取れたものを道内で消費する道産道消が難しくなっています。ホテルのレストランでは、酪農学園大の牛を期間限定で使っています。酪農学園大のミニトマトも朝食に使い、また、学生さんにホテル内でミニトマトを販売してもらいました。北海道の食材を生かすことが重要で、道産食材を使ったメニュー開発に取り組んでいます。皆さんも、北海道の食材の良さを再認識してほしいと思います」と話しました。
午後からは会場を一般の方たちにも開放し、食のイベントを行いました。学生のチャリティー模擬店では、栽培した野菜を、茹でじゃが、枝豆の蒸し焼き、焼きトウモロコシ、玉ねぎの串焼きにして提供し、列が途切れることがないほどの大盛況となりました。エゾシカ肉試食のコーナーでは、小泉総料理長が作ったソースとじゃがいも料理を添えたエゾシカ肉の炭火焼きを求めて、長い列ができました。環境共生学類の伊吾田宏正准教授は、エゾシカの足を解体しながら、エゾシカ肉のさまざまな部位について、その特徴を解説しました。生協食堂では、本学産エコフィード豚を使用したカレー1,500食が無料で提供されました。
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枝豆の蒸し焼き、玉ねぎの串焼き | 茹でじゃが | 焼きトウモロコシ |
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エゾシカ肉の炭火焼き | エゾシカ肉に特製ソースを添えて | エゾシカ肉の炭火焼き |
![]() | ![]() エコフィード豚を使用したカレー | ![]() エコフィード豚を使用したカレー |
エゾシカの解体 |
中央館では、学生サークルや近隣農家が野菜などを販売しました。学生ホールでは、室内管弦楽団とアカペラサークルがコンサートを行いました。その後の講演会では、中小家畜研究会が「北海道における羊肉生産の現状」と題して研究成果を発表し、肉牛研究会が「肉牛研究会から学んだもの」と題して、日頃の活動状況を発表しました。
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野菜販売 | 室内管弦楽団 | アカペラサークル |
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中小家畜研究会 | 肉牛研究会 |