酪農学園大学学生のあなたへ
本学では、政府の緊急事態宣言の延長決定を受け、5月7日に大学危機対策本部会議を開催し、以下を決定しました。
1.新型コロナウイルス感染拡大のための危機管理ステージ表について
危機管理ステージ表により、現在はステージ 4 の状況にあり、授業は遠隔授業で対応していくことを確認しました。
2.前学期授業の対応について
前学期の授業運営に係る対応を 3 点決定しました。
(1) 前学期の授業は予定通り 5 月 14 日から開始する
(2) 北海道が緊急事態宣言の対象期間中、すべての授業は遠隔授業とする。
(3) 北海道が緊急事態宣言の対象解除後、遠隔授業を継続するが、実験、実習など、感染リスクを抑えることが出来る場合は対面授業とする。
3.学生の構内入構規制について
「緊急事態宣言」が5月末日まで延長されたことに伴い、以下を決定・確認しました。
・学生の在住地から他地域への移動は、緊急事態宣言が解除されるまで禁止とする。
・大学への入構は緊急事態宣言が解除されるまで原則自粛とする。ただし、江別市に在住する学生は、やむを得ず入構が必要な場合に限り大学へ入構可とする。
・学生を伴う教員の国内出張についても、5月末日まで自粛とする。
《メッセージ》
いよいよ講義・演習が始まります。まずは自分で考え、わからないことは放置せず、必ず教職員に質問し、大切な時間を無駄にしないでください。
さて、もう一つ重要な課題があります。それは今回の新型コロナウイルス感染を一人一人が自分のこととして具体的に次の事を考えてみてください。
「ウイルスの蔓延を防いで感染を収束させるためには何をすべきで、それを通してどのように変わらなければならないか。」
自分を守ることは、周囲の人を守ることにもなるということを忘れないでください。皆で同じ危機に向かい合っているという認識から思いやりが生まれます。その事により弱者へのしわ寄せや深刻な格差のない新たな社会が生み出される可能性が芽生えます。
今、小学校・中学校の休校で給食用の牛乳や野菜や肉は消費されず、生産者は苦境に立たされています。一方、スーパーの野菜はどんどん高くなっています。
日本の食料自給率は 40%を切っていますが、世界的なコロナ禍で食糧危機が高まる可能性を FAO が発表しました(Mitigating the impacts of COVID-19 on the livestock sector, 23 April 2020)。 あなたはこんな現状を知っていましたか?あるいは考えたことがありますか?このようなことからもあなたがこれからの主役となる社会の姿が見えてくると思います。
体験しても何も考えなければ経験したことにはなりません。新型コロナウイルスに関する様々なことの中で興味、関心をもったことについて、自分なりにいろいろ調べ考えることで、それぞれの経験をより一層深めてください。
本学の教育目的である「実際の経験を積むことで、どんな変化にも対応できる力を身に着け、本質を見極めながら未来を拓いていける人材を育てる」ことに一致すると確信しています。
それ故、あなたが社会に貢献できる「知行合一」の人材に成長することを願ってやみません。
2020年5月7日
酪 農 学 園 大 学
学長 竹花 一成