中標津町主催、中標津町農業協同組合、計根別農業協同組合、中標津町教育委員会と酪農学園大学の共催による「酪農学園大学出張セミナー」が8月28日に中標津町の「しるべっとコミュニティホール」で開催されました。
中標津町の各団体とは、2015年2月23日に地域総合交流協定を締結しており、その事業の一つとして、中標津町やJA中標津、JA計根別などが、日頃問題としている酪農に関する課題や町民の方々が興味を持っているテーマに応えるためのセミナーとして企画されました。酪農学園大学から、農食環境学群の中辻浩喜教授、宮崎早花講師のお二人から話題を提供しました。
開会にあたり、中標津町西村穣町長から「今年は天候不順が続き、牧草やデントコーンの生育が気になるところではありますが、良い粗飼料の供給をお願いしたい。大学から飼養管理の専門の先生に来ていただいておりますので、ノウハウを吸収して、酪農経営に活かしてもらいたい」との挨拶がありました。
中辻教授から「乾乳期・分娩移行期の飼養管理~健康な子牛生産と健全な牛乳生産のために~」と題して、酪農家向けの話題提供を行いました。子牛の死亡率を低くするためには、乾乳期・分娩移行期の栄養管理が大事と話され、乾乳期の飼料給与の注意点、ボディーコンディション上の注意点、ミネラルバランスの取り方やビタミンの補給、油脂利用時の留意点について解説され、健康な子牛生産のための母牛の栄養管理の重要性を説明されました。
また、宮崎講師から「新・日本型食生活『乳和食』~ヨーグルトレシピのご紹介~」と題して、町民向けの話題提供を行いました。食塩の過剰摂取、カルシウム不足になりやすいという和食の欠点により高血圧になりやすいという状況であることを説明し、和食の欠点を補うために牛乳やヨーグルトの調理での利用について、具体例を示しながら解説されました。
話題提供のあと、牛の管理をしている酪農家の方々、自らの体の体調管理や食生活に関心のある方々から多くの質問が寄せられ、有意義なセミナーとなりました。午前の部約100名、午後の部約30名の参加があり、今後も継続してセミナーを開催することとして終了しました。
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中標津町で酪農学園大学出張セミナーを開催(2018年度)
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