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2017年度 JICA日系研修員の研修成果報告会を開催

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NEWS NO.122(2017年度)

2017年度 JICA日系研修員の研修成果報告会を開催

2月1日(木)本学学生サービスセンターにおいて、ブラジルから来日して本学で研修中のJICA日系研修員2名による研修成果報告会が開催されました。

 

JICA(独立行政法人国際協力機構)は、中南米の日系社会への支援を目的として、「日系研修員受入事業」を行っています。自治体やNGO、大学、公益法人や民間企業などの団体が、JICAより受託して研修員を受け入れ、研修を実施します。本学では毎年この事業を受託しており、2017年度は、石井智美教授(食と健康学類・臨床栄養学研究室)が高橋アニタ明子さんと田辺ファビアナ瞳さんの2名を2017年5月より約10カ月間受け入れています。

 

はじめに、竹花一成学長が「今まで受け入れてきた大勢のJICA研修員の方々が、本学で日本の良さを知り、帰国して活躍されています。一人ひとりが本学で学んだ経験は点で、それが結ばれて一本の線になります。みなさんも帰国してから次の点を探してください」とあいさつしました。


続いてJICA北海道国際センター所長の小畑永彦氏が「お二人の報告書を見て、とても充実した10カ月を過ごしてきたことが感じられ、今日の報告を楽しみにしています。若い日系人の方々が日本を知るのはとても大事なことで、毎年この事業にご協力いただいている酪農学園さんに感謝いたします」とあいさつしました。


報告に先立ち、指導教員の石井教授より研修概要の説明がありました。

「お二人の研修員は、ブラジルで栄養学を修めて栄養士の免許を持ち、専門分野の第一線で活躍されています。この研修では、日本の学会で発表したり、世界標準の実験手法を学ぶなど、時間をかけて難しい研究に取り組みました。母国に帰ってからは、この経験を生かして日本とブラジルの架け橋になっていただけると思います」。


●高橋アニタ明子さん

 

「私は2014年から食品分析のラボで働いてきましたが、日本の文化にずっと関心を持っており、日本の食文化を知るためにこの研修に申し込みました。
調理実習では技術を学び、肉製品製造実習でソーセージやハムを作りました。研修旅行では学会見学や、京都で舞妓さんの踊りを見たり、神社を参拝するなど日本文化を学びました。京料理は芸術作品のように見え、とても勉強になりました。
研究室では豆のDNA解析の実験に取り組み、南米で食べられている豆5種と北海道の豆7種を材料にしました。日本のプロトコルを用いた実験は難しく、すべて終えることはできませんでしたが、豆についてより深く学ぶことができました。帰国後はこの結果をブラジルの栄養学会で発表し、日本食の勉強も継続して、ブラジル人の健康に貢献したいと思っています」。


●田辺ファビアナ瞳さん

 

「私はブラジルの国立大学で栄養士として働いており、日本の食文化や北海道を知りたいと思ってこの研修に参加しました。
乳製品製造実習ではアイスクリームやチーズ、ヨーグルトの作り方を学びました。日本語の説明が難しいときもありましたが、先生やスタッフが親切に説明してくださり、とても楽しかったです。
調査研究では、日本在住のブラジル日系人の食の調査を行いました。日本とブラジル双方の食を知る日系人が、日本で暮らす中ではどちらの食の比重が高いかに関心があったからです。55名の調査を行った結果、ブラジル料理を好む傾向にあることがわかりました。2017年12月に、その結果を学会発表しました。
この研修で新しい経験を積むことができ、日本に対する理解が深まりました。帰国後は、今年4月のブラジル栄養学会で研修中に行った調査研究を発表するとともに、石井先生との繋がりを保ち、ブラジル在住日系人の食と栄養の調査をしたいと考えています」。

本学学生たちにブラジル料理を伝授

100円朝食フェアでスタッフとして

徳島県での学会に参加

乳製品製造実習で作りました!

成果を学会発表しました

研修旅行で神社参拝も

研修成果報告会の様子

出席者からの質疑応答

竹花学長から記念品の贈呈


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