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「第51回酪農公開講座 酪農生産基盤の再点検」を開催

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NEWS NO.144(2016年度)

「第51回酪農公開講座 酪農生産基盤の再点検」を開催

エクステンションセンター生涯学習課は、11月5日(土)、八雲町の八雲町総合保健福祉施設シルバープラザにおいて「第51回酪農公開講座 酪農生産基盤の再点検」を開催し、97名の参加がありました。同講座は、大学の教育・研究の成果を実際の酪農経営に役立ててもらうことを目的として、毎年、道内外で開催しております。

 

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開会にあたり、主催者を代表してエクステンションセンター阿部茂次長は「学内での教育及び研究活動に加え、常に生産現場の最前線で仕事をされているお二人の先生から、生産者や関係機関の皆様に、明日からでも広くお役に立つ情報が発信されることと思います」と竹花一成学長からのメッセージを代読されました。また、開催地代表として、八雲町岩村克詔町長は、「八雲町は、大正9年に酪農の基盤を作るべく先人が開拓され、一次産業である農業、酪農が経済の基盤だと考えており、今回の講演が酪農にとり希望の光が見えるような講演になることを期待したい」と挨拶されました。続いて、新函館農業協同組合畠山良一代表理事組合長は、「現在、TPP交渉などにより農業情勢が歴史的岐路に立たされています。そんな中、乳用牛のベストパフォーマンス実現に向けて欠くことのできない哺育と雑草対策の講演が行われることになり、生産性が高まることを期待したい」と挨拶されました。続いて、新函館農業協同組合舟田進一北渡島地区運営委員長は、「世界を見ると日本だけが酪農バブルの状態にあり、今の追い風のうちに土づくり、草づくり、牛づくりの基本を実践しながら、次に来るであろう向かい風に備えたい」と挨拶されました。

 

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講演内容については地元からの要請を受け、講演1では獣医学群小岩政照教授が「乳牛哺育育成のポイント」と題して、出生直後の初乳給与の重要性を説明し、健康に生まれた子牛は生後6時間以内のできるだけ早い時期に初乳を給与させる必要があるが、虚弱子牛の場合、第四胃に羊水が溜まって十分な呼吸ができない状態にあるため、まずは呼吸を正常にすることを優先し、その後、6時間以内に初乳を給与させることが望ましいと説明されました。また、乾乳期における親牛の飼養管理に注意し、健康な子牛として産ませることも重要と話されました。

講演2では農食環境学群三枝俊哉教授が「草地の雑草対策」と題して、草地更新の重要性を説明し、今と昔では雑草である地下茎イネ科草の種類が変わってきており、草地更新の際にはグリホサート系除草剤を組み合わせた草地更新が重要であり、特に、耕起前処理と播種床処理を組み合わせた草地更新は効果が高まることを話されました。

その後の阿部次長を座長としたパネルディスカッションでは、現場からの具体的な質問が多数寄せられ、また、終了後に回収したアンケートでも、「周産期の飼養管理の重要性が理解できた」「草地更新の具体的な手法が学べて良かった」「目の前にある現実を見つめなおすきっかけとなる内容になっていて良かった」などの意見が多く寄せられ、「酪農公開講座」開催の意義を改めて感じることができ、「第51回酪農公開講座」は無事終了しました。

 

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酪農学園大学エクステンションセンターより(2016.11.11)

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