NEWS NO.139(2016年度)
北海道家畜人工授精技術研修大会で、高山茉莉さんが奨励賞を受賞
10月13日(木)、14日(金)に札幌市のホテルさっぽろ芸文館で開催された、(一社)北海道家畜人工授精師協会主催による「第72回北海道家畜人工授精技術研修大会」において、大学院・酪農学研究科修士課程2年の高山茉莉さん(家畜繁殖学研究室・堂地修教授)が、学生を対象として授与される奨励賞を受賞しました。
受賞題目は「ホルスタイン種および黒毛和種のOPU-IVF成績に年齢が及ぼす影響」です。研究内容は、ホルスタイン種および黒毛和種の雌牛から生体卵子吸引法により採取した卵子を用いて体外受精し、受精卵を生産する技術(OPU-IVF)において、雌牛の年齢が受精卵の生産率に影響するかどうか検討しました。一般に、牛が高齢であれば繁殖成績は低下しますが、産子成績が判明するまでは長時間を要し、多くの遺伝的高能力牛の年齢は高くなり、さらに産子生産がだんだん難しくなります。しかし、OPU-IVF技術を利用すれば、多くの受精卵を生産でき、多くの産子を生産できることから、現在生産現場から大きな期待が寄せられています。今回の研究の結果は、OPU-IVF成績には年齢よりも牛ごとの差が大きいことが明らかになりました。今後も研究データを積み重ねて、有用な技術情報を酪農家や肉牛農家、関係者に提供し続けたいと考えています。