NEWS NO.176(2014年度)
2014年度 酪農学園大学・大学院 学位記授与式開催
酪農学園大学・大学院の2014度学位記授与式が3月20日(金)、本学体育館にて行われ、父母や教職員が見守る中、710名が学び舎を巣立ちました。
今年度は、循環農学類、食と健康学類、環境共生学類、獣医保健看護学類の4学類からの、第1回の卒業生となりました。
・大学(農食環境学群:循環農学類206名、食と健康学類158名、環境共生学類117名、獣医学群:獣医保健看護学類58名、獣医学部:獣医学科128名、酪農学部:酪農学科7名、農業経済学科1名、食品科学科3名、食品流通学科2名、環境システム学部:環境マネジメント学科 1名、地域環境学科2名、生命環境学科6名)
・大学院(酪農学研究科:酪農学専攻修士課程 11 名、食品栄養科学専攻修士課程2名、食生産利用科学専攻博士課程1名、食の安全・安心基盤学コース3名、獣医学研究科:獣医学専攻博士課程 4名)
式は、藤井創宗教主任の司式のもとキリスト教の礼拝形式で行われ、オルガンの前奏、招きの言葉、讃美、聖書朗読(使徒言行録20章31~36節)、祈祷のあと、干場信司学長より学類、学部学科、大学院の総代に学位記が授与されました。
干場学長は式辞の中で、「本学の建学理念である『三愛精神とそれに基づく健土健民』とは、現場で学ぶことから始まります。体を動かし、現場の人たちと心を割って話し、そこにある宝物や真実を見つけ出して、時としてある間違いを見極める力を養ってください。世界の現場や地域、日本の現場や地域で活躍し、自分だけの幸せの追求にとどまらず、世界の幸せに貢献してください。それが酪農学園大学の卒業生の役割です」と激励の言葉を贈りました。
続いて、卒業生代表として獣医学部獣医学科の綿屋健太さんと、循環農学類の楠克太郎さんが、大学生活を振り返り、お礼や決意を語りました。
綿屋さんは「私は宮崎県出身で、一度社会に出てから獣医師になるために入学しました。当時は23歳で周りの学生に溶け込めるか不安でしたが、仲間がいて心強かったです。4年生のときに宮崎で口蹄疫が発生し、自分の地元の畜産農家が大変な状況にあることを伝えたいと思い、本学で開催された緊急シンポジウムなどで発表したことが強く思い出されます。大学生活を通して、自分一人でできたことは何もなかったと思います。辛いときや悲しいときに寄り添ってくれた友に感謝します。
先生がたにはお世話になりました。国家試験に向けて、ポイントを分かりやすく教えてくれ、試験会場に入る前には笑顔で声をかけてもらって緊張がやわらぎました。試験前に、竹花先生が『本学は毎年、一定数の獣医師を輩出することを国から要請されているのです。使命感を持って試験に臨むように』とおっしゃいました。私は、これから獣医師として、責任と使命感を持って自分の道を歩いていきます」と語りました。
楠さんは「ここにいる全員が、入学してからの4年間で、自分が成長したことを自覚していると思います。私は一度就職し、農業を志してこの大学に入学しました。同期の学生と年が離れていて不安でしたが、同じ方向を向いている仲間との実習や授業は楽しかったです。
3年生のときに野菜サークルの代表となり、野菜を栽培してイベントなどで販売する活動を通して、消費者と触れ合うことの大切さを感じました。4年生のときには、静岡県や奈良県、岩手県の農家を訪ね歩き、北海道農業の強さや魅力、地元、旭川のメリットを実感しました。私は障がい者と農業のつながりに関心を持ち、卒論のテーマとして取り組み、ヤンマーの学生懸賞論文にも応募して、優秀賞を受賞しました。授賞式で全国の農業を志す学生と出会い、農業の将来について語り合い、全国に仲間やライバルがいることを知りました。大学で学んだこと、経験したことに自信と誇りを持って、自分はこれから農業に精進していきます」と語りました。
最後に、麻田信二理事長は「我が国は今、大きな転換期にあると思います。酪農学園を創立した黒澤酉蔵先生が建学の精神とした、神を愛し、人を愛し、土を愛すという『三愛精神』、そして健康な土があって健康な民が育つという『健土健民』は、時代の転換期を生きる人たちにとって、極めて重要な教えです。これを常に心に持って、これからの人生を歩んでください。必ずや皆さんの道しるべとなり、勇気と希望を与え、よき人生に導いてくれるものと確信しています」とはなむけの言葉を贈りました。
式のあと、各学類、学部学科ごとに分かれ、各教室で一人ひとりに学位記が授与され、大学50周年と短大60周年を記念して制作された「酪農讃歌」の音楽CDが同窓会からプレゼントされました。